眞幸会 6月9日
おはようございます😃
名古屋市&東郷町にて、長唄、三味線教室を開いています、杵屋勝千華です。
さて、本日は、来月東京紀尾井ホールで行われます、演奏会のご案内です。
来月東京にて行われます、眞幸会、いよいよ近づいてまいりました。
私は、杵勝の三伝(虎狩、船弁慶)のうちのひとつ、【安達ヶ原】にのせていただいています。2月から少しずつお稽古始めてきましたが、やればやるほどわからなくなっています😆😆😆ここ数日また整理して頑張ってきます!
で、【安達ヶ原】ってどんな曲という事ですが、
もともとは、能にあったものをアレンジしたものです。能と長唄、三味線、囃子の融合。(吾妻能狂言)ですね。そして題材は、
奥州安達ヶ原(福島県二本松市)に伝わる人食いの鬼婆伝説を題材にしたものなんですね。
【安達ヶ原物語】二本松市ホームページより引用、抜粋
聖武天皇の神亀3年(726年)の秋8月のこと、熊野那智の東光坊の阿闍梨祐慶という僧が、この鬼婆の住む一軒家に宿を乞うた。
その夜は寒い夜だったので、鬼婆は薪を採りに出かけることになったが、その時
「ここをあけてはいけないよ」
といって出かけていった。
見てならないと言われれば見たいのが人情で、祐慶は、そこを覗いて見て驚いた。
そこには、血に染った屍や、朽ちはてた人骨が山をなしていた。
「ここに泊まったのでは殺されてしまう。婆の帰らぬうちに逃げよう」
と思った祐慶は、旅支度もそこそこに、一軒家からとび出した。
そのあとに、薪をとって帰って来た鬼婆は、祐慶の姿が見えず、荷物もなく、屍を見た祐慶が逃げ出したことを知り、
「逃がしてなるものか」
と、追いかけた。
祐慶は、だんだん追いついてくる鬼婆をふり返ってみて一心に如意輪観音に祈り、鬼婆は、弱っていく】
こういう内容ですね。
なぜ、この鬼婆(いわてさん)は、こんな姿になってしまったかというと、
【昔、京の都に、いわてと呼ぶ老女がいて、可愛いお姫様のお世話をしていた。
ところが、お姫様は、大きくなっても口をきくことができなかったので、医者にみてもらったがどうしてもなおらなかった。
今度は、占師にみてもらったところ
「おなかの中にいる子どもの生ぎもを飲めば」 と教えられた。
いわては、生ぎもをとるために、京都を出て、奥州まで下って来た。
阿武隈川のほとりまで来て、いわては、生ぎもをとるのにちょうどよい場所を見つけ、そこに棲みついて、旅人を泊まらせては、生ぎもをとっていたという。
或る晩秋の寒い日のこと、若い二人の男女が、宿をこうて訪ねて来た。
この二人は、生駒之助。恋衣と呼ぶ夫婦で、
「泊まる所がなく、この寒さで困っております。それに、恋衣の腹には、子がおりますので・・・」とのことであった。
いわては、この話を聞いて、喜んで、泊めてやることとした。
その夜のこと、恋衣が、急に腹痛をうったえだしたので、生駒之助は、急いで薬を求めに出かけていった。
いわては好機とばかり、台所から出刃包丁を取り出して、恋衣の腹をさいた。
恋衣は苦しい息の下から
「私は、母を尋ねて歩いております。心当りの旅人がありましたらお話し下さい」
と語って、息絶えた。
いわては、恋衣の持ち物を調べたところ、お守り袋があったので、これを開いてみて驚いた。
恋衣は、いわての娘であった。
知らなかったとはいえ、いわては自分の娘を殺し、孫を殺したので、苦しみに苦しみ続けたいわては、遂に発狂して、鬼婆となったのだという。】
こんな内容の曲です。内容が頭にあって演奏聴いていただくと、世界感が伝わるかなーと、思いながら、引用させていただきました。
なかなかおどろおどろしい歌詞で、唄いながら、衝撃を受けています。が、哀愁もあり、とにかく聴いている皆様に目をつぶればその情景が、見えるような演奏をしたいと思っています。
皆さま、会場にてお待ちしています。ぜひ、ご来場くださいませ。
チケット🎟ご用命は、
杵屋勝千華 ayariku21@yahoo.co.jp
よろしくお願い申し上げます。
【来たる令和4年6月9日(木)、紀尾井小ホールにて第23回眞幸会を開催いたします。
眞幸会は杵勝会の女流演奏家が平成4年に結成しこの度23回目を迎えます。
家元をはじめ理事の皆様のご指導のもと、世代を超えた同人内での技芸・知識の共有を図り、各自研鑽を積み、伝統邦楽長唄の継承のため出演者一同真摯に演奏に取り組んでまいります。コロナ禍で大変な状況ではありますが、感染対策を万全に施し開催いたしますので、皆様お誘いあわせの上、何卒ご来場賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
【公演概要】
▼公演名称 :第23回 眞幸会
▼公演日時 : 令和4年6月9日(木)18時開演
▼公演会場 : 紀尾井小ホール
▼チケット : 全席指定 4,000円
▼お問合せ先 : 杵勝会事務所 、杵屋勝千華まで
MAIL:ayariku21@yahoo.co.jp
主催:一般財団法人 杵勝会
助成:公益財団法人日本製鉄文化財団
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